税務監査(Tax Audit)は、インド所得税法第44AB条が規定する監査であり、税務監査の基本的な目的は法人税申告の所得が適切に、会計上の利益から調整されて計算されていることを証明することで、インドの勅許会計士によって監査が行われます。そのためインドの間接税であるGSTは税務監査の対象範囲には含まれおらず、GSTコンプライアンスはGST監査にて確認されます。なお、TDSに関して報告する項目は、税務監査レポートの別表に含まれています。
また、税務監査は法定監査(Statutory Audit)とも異なります。法定監査は2013年インド会社法第143条等の規定する監査であり、売上額や資本金額の多寡によらず全ての事業体(株式会社、駐在員事務所、支店、プロジェクト事務所を含む)に義務付けられている監査です。財務諸表の確認のみならず、取締役会の開催頻度等の会社法で求められているコンプライアンスも監査の対象となります。
各監査の違いはこちらも参照ください。
執筆・監修
鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki |
新井 辰和 | Tatsuo Arai |