プロフェッショナル税(Professional Tax)とは、特定の州で州政府が課す直接税の一種です。職業に関係なく、一定の所得水準以上の従業員には納税義務が課せられており、納めた税は各人の課税所得から控除することが可能です。
日系企業の進出が多い州に着目して見てみると、カルナータカ州(バンガロール)、マハラシュトラ州(ムンバイ)、タミルナドゥ州等(チェンナイ)はプロフェッショナル税が課税される州である一方で、ハリヤーナ州(グルガオン)やデリー州ではプロフェッショナル税は課されません。プロフェッショナル税の対象となる州の詳細は下記の表を確認下さい(2023年時点)。
納税者 | 雇用主 |
税額負担者 | 被雇用主(一定の月額給与金額を超える者) |
納税方法 | 雇用主が源泉徴収し納付 |
対象州 | Andhra Pradesh/Assam/Bihar/Chhattisgarh/Gujarat/Jharkhand/Karnataka/Kerala/Maharashtra/Madhya Pradesh/Manipur/Meghalaya/Mizoram/Nagaland/Odisha/Punjab/Puducherry/Sikkim/Tamil Nadu/Telangana/Tripura/West Bengal |
納税額 | 月額200ルピーが一般的だが、州ごとに金額は異なる |
給与所得からの所得控除
毎月の給与から控除されたプロフェッショナル税は、被雇用主が所得税申告する際の給与所得から控除することができます(インド所得税法第16条1項iii号)。ただ、新税率を適用する納税者にはこの所得控除は認められておりません(インド所得税法第115BAC条2項)。
執筆・監修
鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki |
新井 辰和 | Tatsuo Arai |