過小資本税制(Thin Capitalization Rule)とは、本来出資によるべき子会社の資本部分を、過⼤な借⼊という形態にすることで、過⼤な支払利子等を損⾦算⼊する租税回避を規制する制度です。2017年4月1日より施行されています。
過小資本税制の対象
過小資本税制はインド国外関連者からの借り入れにかかる支払利子額が1千万ルピー超のインドの会社に対して適用されます(1961年インド所得税法第94B条)(2025年インド所得税法第177条)。過小資本税制が適用となると、事業所得の計算時に損金算入できる支払利子の額は一定の上限額までとなります。
非関連者からの借入等に対して関連者が直接的・間接的に債務保証をしている場合には関連者からの借⼊等とみなします。一方で、銀行、保険会社、GIFTシティー等の国際金融サービスセンター(International Financial Services Centre - IFSC)内の一定の金融会社及び一定のノンバンク会社は過少資本税制の適用外です。
過小資本税制での損金不算入額
以下のいずれか低い金額の支払利子額は事業所得の計算を行う上で、損金算入が否認されます。
- すべての利子額からEBITDAの30%を差し引いた金額
- インド国外関連社からの借り入れによる利子額
なお、当年度で損金不算入となった額に関しては税法上8年間繰り越しが認められており、翌年度以降で損金算入可能額に枠がある年度で損金算入可能です。たとえば、インド子会社は日本の親会社から親子ローンを借り入れたものの、借り入れ当初にはインド子会社で売上がたたずにEBITDAがマイナスとなり、親子ローンに係る支払利子額を損金算入できなかったとします。この場合であっても、翌年以降に売上がたちEBITDAが著しく増加したような場合では、EBITDAが増加した年に過年度から繰り越した支払利子額を損金算入できるケースが考えられます。
執筆・監修
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鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki |
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新井 辰和 | Tatsuo Arai |


