インドではECB(External Commercial Borrowings)と呼ばれるインド準備銀行(Reserve Bank of India - RBI)が管轄する対外商業借入制度があります。
以前は製造業者等の限られた一部の業種のみが利用可能でしたが、2019年1月16日より外国投資規制を受けていない全ての事業体が親子ローンを行うことが可能になりました。ただ、最低平均償還期間(Minimum Average Maturity Period - MAMP)は通常3年です。そのため、2、3か月の短期資金繰り等の活用には向いていません。
上限金利はいくらでしょうか?
ECB規制上、上限金利は"All-in-cost ceiling"として規制対象です。上限金利は、ベンチマークレート+450ベーシスポイント(bps)となります。ベンチマークレートは、通貨毎に定められています。
- 外貨建て :当該通貨のLIBOR6ヶ月先物金利又は6ヶ月銀行間取引利息
- ルピー建て:借入期間と同期間のインド国債利回り
借入金額に上限はありますか?
自動承認ルートでの上限金額は一会計年度当たり7億5千万USDまでとなっています。また、直接外国株主による外貨建てECBに関しては、資本額の最大7倍が上限となっていますが新規に借入予定のECBも含めて総額5百万USDまでは債務比率の制限は課せられません。
執筆・監修
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鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki |
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新井 辰和 | Tatsuo Arai |