日本本社の従業員に駐在員として海外の現地子会社に出向してもらう場合、駐在員の海外現地での手取り給与を保証するため、海外現地で発生する個人所得税は会社負担とする実務上の取り扱いがあります。この取り扱いは、インドに出向する駐在員にとっても一般的な運用です。
インドでは会社側が駐在員の個人所得税を負担する場合、現金みあいの手当(Perquisite)としてみなされ、給与所得に合算されます。そのため、最終的な個人所得税を含めた給与総額(Gross Salary)が増加するため、この計算方法はグロスアップ計算と呼ばれています。
各人の給与パッケージの額にもよりますが、インドの個人所得税率を鑑みるとグロスアップ計算した場合、一般的には手取り給与額(Net Salary)の約40%~45%ほどの個人所得税を駐在員の給与とは別に会社側が負担することとなります。たとえば、駐在員Aに適用になるインドの個人所得税の実効税率が30%であったとし、手取り給与(Net Salary)を10,000ルピーで保証すると、給与総額(Gross Salary)は14,285ルピー(=10,000÷70%)となります。
【グロスアップ計算を行う場合(個人所得税は会社負担)】
「給与総額 14,285ルピー」ー「個人所得税 4,285」=「手取り給与 10,000ルピー」
【グロスアップ計算を行わない場合(個人所得税は個人負担)】
「給与総額 10,000ルピー」ー「個人所得税 3,000」=「手取り給与 7,000ルピー」
執筆・監修
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鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki |
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新井 辰和 | Tatsuo Arai |


