インドでも零細、中小企業（Micro Small & Medium Enterprises - MSME）に対しては一定の優遇措置が設けられています。インドの特徴としては、それらの優遇措置を活用するためにはまず、MSMEとしての登録を行わなければならない点です。

どのような企業がMSMEとして登録可能ですか？

カテゴリー毎に、投資基準・売上高基準（2020年7月1日以降以下の基準）が定められており双方を満たす場合、当該カテゴリーの企業として認められます。

カテゴリー	工場及び設備機械への投資額基準	年間売上高基準
零細企業	1千万ルピー以下	5千万ルピー以下
小規模企業	1億ルピー以下	5億ルピー以下
中規模企業	5億ルピー以下	25億ルピー以下

MSMEとしてどのような優遇措置がありますか？

MSMEとして登録された企業に対しては、一定の優遇措置及び各種スキームの活用が可能になっています。その一部を以下の通り紹介します。

• 無担保ローン
• 技術アップグレードのための補助金
• スキル開発
• 原則45日以内の購買代金支払

執筆・監修

鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki 名古屋大学工学部卒。米国公認会計士。2010年より足掛け10年インドへ進出する日本企業の拠点設立、会計、税務業務に従事。豊富な実務経験を活用し、複雑なインドの課題に対して各社に最適なソリューションを提供します。

新井 辰和 | Tatsuo Arai 慶應義塾大学商学部卒。日本公認会計士協会準会員。上場進出企業の月次・四半期連結決算対応からインドの税務まで幅広い分野を担当。専門知識と経験で、本社から見えにくい現地拠点の状況を透明性高く管理・サポートします。