Form 41(旧Form 10F)とは、租税条約に規定された軽減税率などの恩典を受ける際に、インド非居住者がインド所得税ポータルにて申告をおこなう自己申告形式の様式です。日本企業がインド国内企業と取引をする際に、源泉徴収税率として租税条約の軽減税率を適用するために、インド国内企業からForm 41を提出するよう依頼されることがあります。
Form 41の電子申告
租税条約の恩恵を受けるインド非居住者は、自国の居住者証明書の取得及びForm 41の申告が求められます(2025年インド所得税法第159条8項)(2026年インド所得税法規則第75条)。実際にForm 41を電子申告する際は、居住者証明書のPDF ファイル形式で添付します。Form 41での主な申告内容は以下の通りです。
(i)申告者名
(ii)申告者の住所
(iii)PAN番号(保有している場合)
(iv)メールアドレス及び電話番号
(v)対象年度
(vi)居住国
(vii)形態(個人、法人、ファーム等)
(viii)税務識別番号(Tax Identification Number - TIN)
Form 41の電子申告
インド国内法人と取引を行うインド非居住法人がForm 41の申告を行う場合、原則として、インドの納税者番号(Permanent Account Number-PAN)を取得した上で、インド所得税ポータル上でのアカウントの作成が必要になります。なお、PAN 取得後にはインド非居住法人はインド国内源泉所得に対して所得税申告が毎年必要になる点にご留意ください。詳細はこちらでまとめています。
<インド非居住法人に求められる手続>
・法人PAN の取得
・署名権限者の電子署名証書(Digital Signature Certificate - DSC)の取得
・インド所得税ポータル上でのアカウント作成
・インド所得税ポータル上でのForm 41の電子申告
・インドでの所得税申告コンプライアンス
電子申告後にはForm 43として証明書が発行されます。このForm 43を居住者証明書と併せて、取引先のインド居住法人に提出し、租税条約の軽減税率を適用してもらいます。Form 41は税務調査時等に当局の担当官から提出を求められた際には提出する必要があるので、自社で保管しておく必要があります。
日本企業の場合の税務識別番号(Tax Identification Number - TIN)とは?
日本企業の場合、法人番号が税務識別番号(Tax Identification Number - TIN)に相当すると考えられます。法人番号は、法人設立登記時に付与されるものですが、法人税の確定申告の際に申告書に記載されているものです。その他当該番号の確認方法としては、登記簿謄本(現在事項全部証明書又は履歴事項全部証明書)に会社法人等番号として記載されています。自社の番号が不明な場合は、国税庁のホームページから検索することも可能です。
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/
参考:非居住者によるForm 41の電子申請義務に関するこれまでの経緯
従前までは紙面で作成していたForm10F(現Form 41) に関して、直接税中央委員会は2022 年7月16 日付で通達(03/2022)を発し、Form10F(現Form 41)を電子申告することを求めました。ただし、納税者番号(Permanent Account Number - PAN)を取得していないかつ取得する義務のない非居住者はForm10F(現Form 41)の電子申告義務が2023 年9 月30 日まで免除されていました。しかし、この免除規定に関するさらなる延長は発表されておらず、2023年10月以降には非居住者であってもForm10F(現Form 41)の電子申告が求められます。
執筆・監修
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鈴木 慎太郎 | Shintaro Suzuki |
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新井 辰和 | Tatsuo Arai |


